雨に濡れたユリの花と・・・

今日、
台風の影響で朝から雨が降ってたわいな。
ふっと、雨が出てくる、こんな歌思い出した。
とぉ~ってもメロディのきれいな歌や。
歌詞も、ふんわり優しい。
Pua Lilia
`Auhea wale `oe e ka ua
Ke nihi a`e nei i na- pali
Ka helena o ia pua i `ako `ia
He popohe mai nei ia uka
Ia uka ho`i au e walea ai
Me he `ala onaona o ku`u pua
He pua `oe na`u i lei mau ai
Ke `ala o ku`u pua lilia
Composed by Alfred Unauna Alohikea
ゆりの花
聞いておくれ、雨よ
山肌にひっそりと降っている雨よ
私に摘まれるその花がそこに
美しく象られた高台に
私は魅せられて何度も訪れる(その高台を)
私の花の優しい香りに
あなたは私の花、永遠のレイとして
私のユリの花の香りよ
日本語訳:ま~さん
Slack-Key MARTY
`auhea wale `oe e ka ua
`auhea wale `oe、このフレーズは、いろんな歌に出てくるな。
『あなたはどこにいるの』って、訳することもあるけど、
実際は、
『自分の方に注意を向けてほしい』
『あなたを求めている』
っちゅうニュアンスが多いんかな、と思う。
eは呼びかけで、ka uaは雨。
ke nihi a`e nei i na- pali
ke ・・・neiは、現在を表す文型。
『今、~しつづけている』みたいに訳すこともある。
nihiは『しずかに、こっそり』な意味で、a`eは『上の方』。
iは場所を指示する品詞『~で、~に』で、na- paliは『崖みたいに切り立ったとこ』なんやけど、あたしの訳文では全体のイメージから『山肌』にした。
雨で浸食された山肌やな(^^)
ka helena o ia pua i `ako `ia
helenaはhele『行く』の名詞形で、直訳すると『行くこと』なんやけど、『現れる』とも翻訳できる。
そうすると、ka helena o ia puaは『その(ia)花が現れること(存在すること)』ってなる。
あたしの訳では『そこに』という言葉でとめてその存在を表現してる。
その次のiは、ここでは前述の場所を指示するiではなくて、i以下の文章を前の名詞にかける、いわゆる関係代名詞的な用法や。
んで、i以下の`akoは『(花を)摘む』で、『`ia』は受身を表す言葉。
っちゅうことは、『摘まれる花』やな。
ia uka ho`i au e walea ai
ukaは海辺に対して、陸地の方。
ハワイは島全体が山(火山性)なんで、海側より高い方・・・的な解釈もできる。
あるいは、海に対して、山とか丘とか、場合によっては森とか。
ho`iは、『戻る』。
あたしの訳文は、ここでも自分勝手な全体のイメージから、『何回も訪れる』にした。
auは『私』。
eは、最初に出てきた『呼びかけのe』とは違うし。
前に出てくる文章『私が何度も訪れる(この)高台』にかかる、これまた関係代名詞的なもん。
waleaは『魅力的な、興味がある、リラックスする・・・等』で、aiはaia『そこに、そこで(英語のthere)』の省略形。
me he `ala onaona o ku`u pua
meは『~で、~と一緒に、~によって(英語のwithとかand)』で、
『私の(ku`u)花(pua)の(o)優しい(onaona)香り(`ala)がする(he:he構文)ことによって(me)魅力的な(walea)高台(uka)』というふうに前の文章にかかってくる。
he pua `oe na`u i lei mau ai
he ・・・ na`uは、所有格のhe構文で、
『あなたは(`oe)私の(na`u)花(pua)です(he構文)』。
ん~でまた、iが出てくるねんけど、
このiがこれまた今までのiとは違うねん。
でも、しいて言えば、ふたつめのiに近いかな。
i以下の『そこに(ai=aia)永遠にある(mau)レイ(lei)』を前文にかける役割のiやし。
『~と同じ、~として』な感じの並列関係の意味のiや。
ke `ala o ku`u pua lilia
やっと最後や(^_^;)
liliaは『ユリ』。
んで、その『私のユリの花の香りよ』って訳したけど、
イメージとしては、ユリの香りが漂ってるイメージかな。
おつかれさぁ~~~ん(^^)/
・・・って、
実はここで終わったらおもろないでぇ♪
大事なんはここからやし(●^o^●)
この歌を作らはったんは、アルフレッド・ウナウナ・アロヒケアさん。
カウアイ島の人で、女性にメッチャもてはったそうな。
カウアイ島の他に、オアフ島やニイハウ島にも恋人がいてはったそうな。
彼のお葬式には、奥さん以外にも彼を愛した女性達が彼の亡骸に寄り添ったんやそうな。
んで、
さらに、彼はカオナ・ソングの名人とも言われてはる。
カオナっちゅうのんは、表向きの歌詞の裏に秘められたもうひとつ、あるいはそれ以上の意味のこと。
この歌にもいくつかのカオナが隠されてる。
まず、ka uaっちゅう言葉。
『雨』なんやけど、この言葉は性的な関係の示唆としてラブソングに出てくることが多分にある。
(すべて・・・とは言えへんけどな。)
それから、`akoは、『花を摘む』って意味の裏に『性的関係を結ぶ』っちゅう意味があるねん。
歌詞のia pua i `ako `ia、その言葉の意味に置き換えてみると・・・そゆこと(^_^)
(puaは『花』の他に『恋人』の意味もある。)
つまり、puaとの`akoのためにia ukaをho`iしてはるんやな。
それから、香り(`ala)っちゅう言葉も、ただ嗅覚的な意味だけとちゃうねん。
『香り』っちゅう言葉は、ラブソングの中では、愛する人、恋人、魅力的な人の存在を示唆するねん。
たとえば、
「よい香りが漂ってくる。」=「愛する人がやってくる。」
「よい香りが漂っている」=「愛する人がそばにいる。」
みたいなん。
そうそう、もひとつ・・・
e walea aiのとこに出てくるaiはaiaの省略形と説明してるけど、『性的関係を結ぶ』っちゅう意味のaiもあるねん。
もしかしたら作者はそこにもカオナを込めてたのんかもしれんな。
そうしてみると・・・
この歌、とってもエロチックやんなぁ。
でも、ステキな大人の歌やんなぁ。
☆ハワイ語アルファベット表記について
このブログでは、機種依存フォントによる文字化け・文字消え等を避けるため、オキナは『`』で、カハコーは本来添付されるべき母音の後に『-』をつけて、それぞれ表現しております。
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毎度!この歌 めっちゃ好きなんです!
Myつぶやき、鼻歌ソングっちゅやつですねん
こまかな 解説 うれしいです~助かります