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発音の話

794年造営

ハワイ語の発音のことで、たまに質問を受けることがある。
「なんで『k』の発音を『t』みたいに発音するんですか?」
これは、『k』の発音を『t』みたいに発音してるんではなくて、
元々、言葉使いの中で『k』の発音と『tみたいな』発音と両方あって、昔はちゃんと使い分けられててん。
それが、ハワイ語をアルファベット表記するようになって、どちらも『k』っちゅう文字に丸められてしもて、それにしたがって、実際に発音する時にも、両方とも『k』音に統一されて、『tみたいな』発音は衰退してしもたわけや。
ハワイアン歌手さんやホオパアさんの中には、それを使い分けて発音してる人もいてはるけどな(^^)
文字を持ったおかげで、失ったもの(失いつつあるもの)もある、ゆ~こっちゃね。

「ハワイ語って、もうほとんど使われへん言語やし、しゃぁないわな。。。」
って、思う人いてはるやろな。

でも、日本語もそうなんやで。
うちら日本人が一番たくさん話してる言語、日本語でも同じ現象は起こってる。
文字がなかった時代には、今の日本語にはない発音がたくさん存在してたらしい。
もちろん、録音なんて残ってへんので、どんな発音やったかすべてを正確に知ることはでけんけど。
(ハワイについては、文字が文明に入ってきた時期が日本よりかなり遅いので、ある程度古い時代のハワイ語の録音はかろうじて残ってたりする。)

文字が日本に取り入れられ始めた頃の日本語の表記法のひとつ『万葉仮名』の解析により、現代では同じ音で発音されている音素でも、その時代には、異なる複数の発音として使い分けられてた音素があった痕跡を知ることができる。
日本でも、現代よりも、昔の方が発音のバリエーションが多かったみたいやな。

「そんなん、めっちゃ昔の話やん。」

いえいえ、なかなかそうでもないんやでぇ。。。
現代と言われる今の時代に置いても、失われつつある日本語発音があるねん。

『が』行の発音や。
『がっこう』とか、『かぎ』とかの発音。

この『が』行音は語頭に置かれる時には濁音で発音されるんやけど、そうでない時には鼻濁音の発音になるのんが原則。
つまり、
『がっこう』の『が』は濁音で、『しょうがっこう』の『が』は鼻濁音・・・っちゅうことになる。
『ぎかい』の『ぎ』は濁音で、『かぎ』の『ぎ』は鼻濁音や。
『ぐじ(魚)』の『ぐ』は濁音で、『かぐ』の『ぐ』は鼻濁音。
『げた』の『げ』は濁音で、『かげ』の『げ』は鼻濁音。
『ごみ』の『ご』は濁音で、『かご』の『ご』は鼻濁音。
どれも、文字としては『が』『ぎ』『ぐ』『げ』『ご』やけど、発音としては元々ちゃんと使い分けられてたんやな。
(鼻濁音表記として、『が』の濁音記号の『゛』の替わりに、半濁音記号『°』を添付して『か°』と表記する方法もあるみたいやけどな。)

でも、今はほとんど発音は使い分けられてへん。
濁音のに統一されてしまいつつある。

でも、あたしの地元の京都では、まだ、やまと言葉の2種類の『が』は日常会話の中に残ってる方や。
あたしのしゃべる言葉の中では、無意識に2種類を使い分けてるみたいや。
あたしよりご年配の京都人さん達は、普通に2種類の発音を持ってはる・・・と思う。
京都でも、若い人達の会話からは鼻濁音は消えつつあるように思う。

これらの2種類の音のイメージを比べてみると、
濁音の方は、鼻濁音に比べて強いイメージの音になるわな。
京都弁が柔らかく聞こえる・・・って、まわりから言われるのんは、そのへんも理由のひとつかもしれへんな。

ちなみに、
方言っていうのんは、実に興味深い。
それは、今の日本語表記で表せへん発音の宝庫やし(≧▽≦)

さて、ここで、あたしの個人的な話。
今は、話し言葉に同調して、歌の言葉においても日本語から鼻濁音が消えていってる。
ロック・ミュージック等で、あえて強い語調で歌う時には濁音の『が』行を積極的に使う手法はええと思う。
ところが、柔らかいイメージの歌においても、この使い分けがされてへんのが、個人的に気になってしょうがない。。。
とぉ~っても、ええ声のステキな歌手さんが、涙を誘うような、あるいは心洗われるような、優しい歌を歌ってはっても、
「わたしがぁ~~~♪」
って、濁音の『が』が出てくると、ついひっかかりができてしまうねん、あたし。。。

美空ひばりさんは、この濁音・鼻濁音をちゃんと使いわけて、とぉ~っても美しく歌ってはったな。
彼女のみならず、古い時代の歌手さん達はほとんどそうやったと思うな。

気にしすぎなんやろな、あたしは。。。(^_^;)

ま・・・ええか(≧▽≦)

言葉は生き物。
変わっていって当たり前のもんやし(^_-)-☆

でも、大切にしよとも思う♪
歌言葉を扱う仕事をしてるんやもん♪

楽器かて同じやろ。
同じメロディー弾くにしても、丁寧にきれいに演奏したいやん。

上の写真はうちの近所にある史跡や。
奈良から山城の国(京都)に都が移されるときに造営された天皇さんの苑遊地やて。
この時代にちょこっとトリップして日本人がしゃべってる言葉、できることなら生で聞いてみたいもんやな。
この場所で、時の桓武天皇さん達は、どんなふうにしゃべってはったんやろかな?

今日、たまたまこの前を通りかかったら、
ふっと、そんな思いがこみ上げてきてん(●^o^●)

テーマ : 音楽のある生活 - ジャンル : 音楽

コメント

No title

まず鼻濁音じたいなんじゃから始めないと、分からん人も多かろうと思うのであります。小学校以来の国語で、鼻濁音の説明なぞしませんものね。

 

ALOHA カラデブさん
そういえば、私も国語の授業で鼻濁音について習ったことないですな。
読み書きだけで、発音については教えないですよね。
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