おいら、日本人で初めての・・・(続編)

昨日のブログの続きやで。
『日本人で初めての・・・』のエピソード編や。
昔、若かったおいらが、ギター1本持ってアメリカを放浪してた時の話。
「ジミー・ロジャーズの博物館が、彼が生まれた町にあるらしい。」
っていう噂を聞いて、どうしても行きたかった。
(「ジミー・ロジャーズって誰やねん?」っちゅう人は昨日のブログ読んでね^_^)
でも、詳しい場所もなにも分からんかった。
今みたいに、インターネット検索なんてなかったし、そんな田舎町(当時)のガイドブックなんてあるわけない。
とりあえず、彼が生まれた町ミシシッピ州のメリディアンにグレイハウンド・バス(長距離バス)に乗って行った。
んで、まずホテルを探さんなん。
ローカルの人に聞いてみたら、何人かは、
「そんなもん、ねぇ!」
バス・スティションに戻って、そこの係員さんみたいな人に聞いてみた。
「この先にホリディ・インがあるから、そこに泊まれば?」
「歩いてどれくらいかかる?いくらくらい?」
「30ドルくらいかな。歩いては無理!!!」
「お金ないねん。歩いて行けるとこで安いホテルないのん?」
「ん~・・・オススメはできないけど・・・実は、ある。」
その教えてもろたホテルに行ってみた。
1泊2ドル。
その当時でも超々格安や。
『オススメはできないけど』の意味が分かった。
そらもう・・・ス・ゴ・イ。。。
どれくらいスゴイかは、長くなるので、また別の機会にする。
なんやかんやで、翌朝、ジミー・ロジャーズ博物館を探し歩くことになる。
だれに聞いても、
「そんなもん、知らん。」
地図にも載ってへんかった。
何人かに声をかけたら、
「その博物館かどうか分からんが、町はずれの公園あたりに何かあるぜ。」
そしてまた、その公園の場所を聞きながら、歩き続けることになる。
木造の小さな家がポツポツと建ってる道を歩いてると、家の前に座ってるお年寄りの黒人さんが声をかけて来た。
「おい!」
実は、ちょっと怖かったんで、聞こえないふりをしてやりすごそうとした。
「おい!おまえだよ!そこのギター持って歩いてる兄弟!」
むずかしい顔つきで手招きしてはるし。
しゃぁない・・・立ち止まった。
「おい!おまえ、ギターは上手いのか?」
「うん。(若気の至りで・・・)」
「じゃぁ、ここに来て弾いてみろ。」
弾いた。(若気の至りで・・・)
ミシシッピっちゅう場所柄、ブルーズっぽいのんを弾いた。
弾き終わると、その老人は、何も言わず・・・上手いとも下手とも言わず・・・そのギターを貸せ、と手振りをした。
そして、彼はガシャシャ・ガシャシャと太い指でギターをかき鳴らした。
コードはEひとつだけ。
でも、メロディがキュンキュンと上がり下がりする。
美しくはないけれど、すごい迫力やった。
今しがた得意げに弾いたおいらの『整然とした』ブルーズが全くチンケな『ションベン・プレイ』に思えて恥ずかしなった。
彼は、ギターを返してくれて、
「ところで、こんなところで何してるんだ?」
と、本来なら最初にあるべき質問をしてきた。
ジミー・ロジャーズ博物館を探してる、というと、そんなもんは知らん、と。
「でも、そこいらの若いのんに聞けば知っとるかもしれん。」
といって、そのへんにたむろしてる若い黒人さん達を指さした。
正直、メッチャ怖かった。。。
けど、聞いてみた。
いざとなったら、このギター老人が助けてくれそうな根拠のない望みもあって。
みんな口々に早口でしゃべりかけてくるんやけど・・・あかん・・・聞き取れへん。。。
あんたらがしゃべってるのんホンマに英語なん?
・・・英語なんやろけど。。。
でも、なんとなく、この先の公園のことを言ってるようや。
とりあえず、歩いて、歩いて、歩いて、その公園まで行ってみた。
あった!!!
でも、
思ってたよりも、こじんまりとした感じやった。
ジミー・ロジャーズといえば、1930年代のアメリカの大スターって認識のおいらは、そう思った。
建物に入ってみた。
受付にふくよかで愛想のええ白人のおばさんがいてはった。
係員さんは彼女ひとりだけや。
そして、観覧客も、おいらひとりだけや。
中の写真を撮ってもいいのか、と彼女に尋ねると、
「もちろんよ!」
って答えが返ってきた。
「あなた、どこから来たの?ひとりで来たの?」
「日本から来ました。ひとりです。」
「わぉ!日本から!ジミーのことが好きなのね。」
「はい!」
「日本から来るなんて・・・あなたはここに来た初めての日本人よ。さぁ、ここにサインしてちょうだい。」
40年前の話。
今は、ずいぶん様子が変わってるかもしれんね。
長文をお読みいただいて、ありがとうございます。
その時に、撮った写真(もちろんフィルム式)。
ピンボケだらけや。。。(^_^;)








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