テネシー州ナッシュビルで
カントリー音楽の都、テネシー州ナッシュビル市のミュージック・ロウ(Music Row)と呼ばれる地域がある。
レコード会社、音楽出版社、放送局、スタジオ等がひしめく、カントリー音楽産業の中心地や。
そこに、『カントリー音楽協会(Country Music Association)/通称:CMA』っちゅう、カントリー音楽の中心的な協会がある。
昔、おいら、その協会の事務局長さん・・・っちゅうても優しいオバサマ・・・に大変お世話になってん。
そのキッカケの話は、また別の機会があれば。。。
ナッシュビルに滞在してた時、ある夜、おいらの部屋に、事務局長さんから電話がかかってきた。
「どぉ?ナッシュビルは楽しんでる?」
「はい。ありがとうございます。」
「これから、あなた、どうするの?」
「ケンタッキーに行ってみたいと思ってます。」
「え?ケンタッキー?どうして?」
「本場のブルーグラス・ミュージックを聴いてみたいんです。」
「今、ケンタッキーに行っても、いいミュージシャンはいないわよ(笑)」
「え?ほなどこへ行けばいいんですか?」
「みんな、ここ(ナッシュビル)に集まって来てるのよ。」
んで、
「後でまた電話するわね。」
っちゅうて、電話を切らはった。
しばらくして、また電話がかかってきた。
「ちょっとブルーグラス・ミュージシャン達のスケジュールを調べさせたの。そしたらね・・・」
彼女の声は、うれしそうやった。
「あなた、なんてラッキーなことでしょう。明日、ビリーがここにやってくるわよ。」
「あの・・・ビリーって。。。」
「あら、ごめんなさい。ビル・モンローよ。知ってるでしょ?」
「え!ホンマですか?すごい!」
『ステイション・イン(Station Inn)』っちゅうライブハウスでビル・モンローさんが演奏するらしい。
ビル・モンロー(Bill Monroe)さん、っちゅうのんは、『ブルーグラス・ミュージックの父』と呼ばれる偉大なミュージシャンさんや。
翌日、事務局長さんの秘書のおねぇさんが車で迎えに来てくれはった。
その秘書さんは、何人かいてはる事務局長さんの秘書さんの中から、おいらの担当につけてくれはったとっても美人のおねぇさんや。
ナッシュビル市内での移動は、いつも彼女が車で連れて行ってくれはった。
事務局長さんは仕事が忙しくて来られないので、替わりに彼女が同行してくれはるんやて。
ライブハウスに到着すると、もうすでにお店の前は長蛇の列や。
並ぼうとしたら、大きな体格のお店のスタッフさんがやって来て、
「もう満席だ!ここから先は並んでも入れねぇ!」
すると、秘書さんが言う。
「彼(私のこと)はCMAのお客さんなのよ。」
んで、事務局長さんの名前を言うと、スタッフさんはビックリしたような顏をして、
「失礼しました。少々お待ちください、サー(sir)。」
って言って、店の中に入って行って、しばらくしたら戻って来やはった。
「どうぞ。お席を用意しましたので。」
並んで待ってる人達に悪いなぁ・・・と思いながら、案内されるままに店内に入った。
一番前のど真ん中に、椅子がふたつチョコンと置いてあった。
いや・・・これって。。。
通常の客席の最前列のさらに前に、椅子がふたつだけ置いてある状態やん。

ライブが始まった。
いろんなブルーグラス・バンドさんが出演しはる。
どのバンドも、すっごいパワフルや。
グワシャグワシャ弾いてはるんやけど、みんな音がきれいや。

それから、当地のブルーグラス・ライブでは、ダンサー・チームさんが登場する。
今、流行してる『カントリー・ダンス』っていうスタイルではなくて、『クロッグ・ダンス』や。
タップ・ダンスみたいに機敏なステップの踊りや。(細かいこと知らんけど。)
でも、
おいら達の『飛び出し席』のせいで、ちょっとフォーメーションを変えてはったんやろな。。。
すんません。。。

そして・・・
かっこええダンスやったのに、近すぎて写真が撮れへんかった。

いよいよ、ビル・モンローさんの登場や。
ビル・モンローさんの演奏の時には、ダンサー・チームさんは登場しはらへん。
みんな、ファザー・ビルの演奏を固唾を飲んで聴き込んでる。
・・・と、そこへ、小さな子供ちゃんが出てきて、『クロッグ・ダンス』の真似をして踊り出したん。
親御さんが慌てて彼を連れ戻しに来るまで、そのコミカルに見える踊りに客席は沸いたけど・・・
ファザー・ビルは、その子供ちゃんには一瞥もくれず、ガチっと演奏を続けはった。

大興奮のライブが終わった後、ふっと気が付くと、隣にいたはずの秘書さんがいてはらへん。
探してたら、楽屋の方から出てきて、手招きしはる。
「ビル・モンローさんおられるわよ。一緒に写真撮ってもらえば?」
ビル・モンローさんは、ステージとは違って、大きな黒縁のメガネをかけてはった。
そして、厳めしい難しい顔つきをしてはった。
ちょっと怖かったけど、自己紹介して、写真を一緒に、とお願いした。
すると、
満面の笑みで、
「Sure!(もちろん!)」
って言って、メガネをはずしてポケットに入れはった。
それから、シャキッと背筋を伸ばして、おいで、と優しく言ってくれはった。

ちょっとピンボケな写真やけど、おいらのお宝のひとつや。
お世話になったCMAの事務局長さんも、ビル・モンローさんも、もう他界しはった。
美人秘書さんは、おいらよりちょっと年上やったんで、今では70歳くらいのステキなおばぁちゃんになってはるやろな。
☆コオルアのライブ等情報はこちら
http://slackintime.blog23.fc2.com/blog-category-4.html
クローズ・イベント、プライベート・イベント等への出演情報は掲載しておりません。
☆コオルアのレッスン情報はこちら
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単発のワークショップ等は、上のライブ情報等をご覧ください。
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レコード会社、音楽出版社、放送局、スタジオ等がひしめく、カントリー音楽産業の中心地や。
そこに、『カントリー音楽協会(Country Music Association)/通称:CMA』っちゅう、カントリー音楽の中心的な協会がある。
昔、おいら、その協会の事務局長さん・・・っちゅうても優しいオバサマ・・・に大変お世話になってん。
そのキッカケの話は、また別の機会があれば。。。
ナッシュビルに滞在してた時、ある夜、おいらの部屋に、事務局長さんから電話がかかってきた。
「どぉ?ナッシュビルは楽しんでる?」
「はい。ありがとうございます。」
「これから、あなた、どうするの?」
「ケンタッキーに行ってみたいと思ってます。」
「え?ケンタッキー?どうして?」
「本場のブルーグラス・ミュージックを聴いてみたいんです。」
「今、ケンタッキーに行っても、いいミュージシャンはいないわよ(笑)」
「え?ほなどこへ行けばいいんですか?」
「みんな、ここ(ナッシュビル)に集まって来てるのよ。」
んで、
「後でまた電話するわね。」
っちゅうて、電話を切らはった。
しばらくして、また電話がかかってきた。
「ちょっとブルーグラス・ミュージシャン達のスケジュールを調べさせたの。そしたらね・・・」
彼女の声は、うれしそうやった。
「あなた、なんてラッキーなことでしょう。明日、ビリーがここにやってくるわよ。」
「あの・・・ビリーって。。。」
「あら、ごめんなさい。ビル・モンローよ。知ってるでしょ?」
「え!ホンマですか?すごい!」
『ステイション・イン(Station Inn)』っちゅうライブハウスでビル・モンローさんが演奏するらしい。
ビル・モンロー(Bill Monroe)さん、っちゅうのんは、『ブルーグラス・ミュージックの父』と呼ばれる偉大なミュージシャンさんや。
翌日、事務局長さんの秘書のおねぇさんが車で迎えに来てくれはった。
その秘書さんは、何人かいてはる事務局長さんの秘書さんの中から、おいらの担当につけてくれはったとっても美人のおねぇさんや。
ナッシュビル市内での移動は、いつも彼女が車で連れて行ってくれはった。
事務局長さんは仕事が忙しくて来られないので、替わりに彼女が同行してくれはるんやて。
ライブハウスに到着すると、もうすでにお店の前は長蛇の列や。
並ぼうとしたら、大きな体格のお店のスタッフさんがやって来て、
「もう満席だ!ここから先は並んでも入れねぇ!」
すると、秘書さんが言う。
「彼(私のこと)はCMAのお客さんなのよ。」
んで、事務局長さんの名前を言うと、スタッフさんはビックリしたような顏をして、
「失礼しました。少々お待ちください、サー(sir)。」
って言って、店の中に入って行って、しばらくしたら戻って来やはった。
「どうぞ。お席を用意しましたので。」
並んで待ってる人達に悪いなぁ・・・と思いながら、案内されるままに店内に入った。
一番前のど真ん中に、椅子がふたつチョコンと置いてあった。
いや・・・これって。。。
通常の客席の最前列のさらに前に、椅子がふたつだけ置いてある状態やん。

ライブが始まった。
いろんなブルーグラス・バンドさんが出演しはる。
どのバンドも、すっごいパワフルや。
グワシャグワシャ弾いてはるんやけど、みんな音がきれいや。

それから、当地のブルーグラス・ライブでは、ダンサー・チームさんが登場する。
今、流行してる『カントリー・ダンス』っていうスタイルではなくて、『クロッグ・ダンス』や。
タップ・ダンスみたいに機敏なステップの踊りや。(細かいこと知らんけど。)
でも、
おいら達の『飛び出し席』のせいで、ちょっとフォーメーションを変えてはったんやろな。。。
すんません。。。

そして・・・
かっこええダンスやったのに、近すぎて写真が撮れへんかった。

いよいよ、ビル・モンローさんの登場や。
ビル・モンローさんの演奏の時には、ダンサー・チームさんは登場しはらへん。
みんな、ファザー・ビルの演奏を固唾を飲んで聴き込んでる。
・・・と、そこへ、小さな子供ちゃんが出てきて、『クロッグ・ダンス』の真似をして踊り出したん。
親御さんが慌てて彼を連れ戻しに来るまで、そのコミカルに見える踊りに客席は沸いたけど・・・
ファザー・ビルは、その子供ちゃんには一瞥もくれず、ガチっと演奏を続けはった。

大興奮のライブが終わった後、ふっと気が付くと、隣にいたはずの秘書さんがいてはらへん。
探してたら、楽屋の方から出てきて、手招きしはる。
「ビル・モンローさんおられるわよ。一緒に写真撮ってもらえば?」
ビル・モンローさんは、ステージとは違って、大きな黒縁のメガネをかけてはった。
そして、厳めしい難しい顔つきをしてはった。
ちょっと怖かったけど、自己紹介して、写真を一緒に、とお願いした。
すると、
満面の笑みで、
「Sure!(もちろん!)」
って言って、メガネをはずしてポケットに入れはった。
それから、シャキッと背筋を伸ばして、おいで、と優しく言ってくれはった。

ちょっとピンボケな写真やけど、おいらのお宝のひとつや。
お世話になったCMAの事務局長さんも、ビル・モンローさんも、もう他界しはった。
美人秘書さんは、おいらよりちょっと年上やったんで、今では70歳くらいのステキなおばぁちゃんになってはるやろな。
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クローズ・イベント、プライベート・イベント等への出演情報は掲載しておりません。
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