が行・・・な噺

こないだ、テレビで昔の歌謡曲の特集番組やってはった。
ベテラン歌手さん達、1曲1曲、ものすご丁寧に歌ってはる。
自分の音楽とジャンルは違えど、ジっと聴き入ってしまう。
心に沁み込んでくる。
そして、
とっても聴きやすい。
それは、メロディーとか、歌詞とか、編曲、楽器編成・・・っちゅうことではなくて、ベテラン歌手さんの日本語のある発音に起因する。
『が行』の発音や。
ちゃんと口音の『が行』と鼻音の『が行』を使い分けてはる。
語頭の『が行』は口音、非語頭の『が行』は鼻音の原則。
美しい。
つまり、音声学で言うところの、[g]音と[ŋ]音や。
たとえて言うなら、強い『が行』と優しい『が行』・・・かな。
現代では、そのふたつの使い分けは、歌の中でも会話の中でも、ほとんどなくなりかけてる。
若い歌手さんで使い分けてる人は、あんまり見かけへん。
メッチャ有名なシンガーさんであっても、すべて口音『が行』で歌ってしまってはる。
素晴らしい声で感動的な美しいメロディーを歌ってはっても、そこんとこで引っ掛かってしまう。
子供の頃、音楽の授業で歌う時に、よう注意されたもんやけど。
ついこないだの時代まで使われてた[ŋ]音が喪失していってるんやな。
[ŋ]音が聞き取れずに、同じ鼻音の[n]音として聞いてしまう人も多いとか。。。
文字で書いたら同じなんやけどな(^_^;)
文字が発明され、発達し、言葉の文字への依存度が増すに従って、文字で表現しきれへん音声は集約されて言葉の中から消えて行く。
平安時代以前の日本語には、もっと発音のヴァリエーションがあったそうな。
言葉って、こんなふうにして変遷していくもんなんやな。
ノスタルジーを排除して考えれば、それはそれでオモロイかもな(≧▽≦)
未来世界、日本人はどんな発音で言葉をしゃべってるんやろな?
もしかしたら、発音なんて意味がなくなって、言葉はしゃべるもんではなくて『入力』するもんになってたりして(笑)
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